雇用保険料率の一部が改定されたのは平成19年度です。これによって被保険者の負担分が減少したといわれています。ひとくちに雇用保険料率といっても会社が行う事業の種類によって被保険者の保険料率は異なります。
雇用保険料率を考える場合、事業を大きく分けると、建設業・一般事業・清酒製造事業および畜産・農林水産に分類されます。
建設業と清酒製造事業・農林水産事業以外の事業はすべて一般事業とみなされています。建築業とは土木・建築をはじめ、工作物の建設・改造・修理・保存・破壊・変更や解体なども含まれています。雇用保険料率は18/1000で、他の事業に比べて被保険者の負担が大きくなっているのが特徴です。
農林水産事業の中には、動物の飼育や水産水産動植物の採取・養殖事業および畜産や養蚕・水産事業が含まれています。雇用保険料率は17/1000です。
これらの事業以外の事業、つまり一般の事業の雇用保険料率は15/1000です。一般企業の場合、雇用保険の被保険者負担分は給与および賞与から源泉控除されているので、毎月の給与明細に記載されています。
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雇用保険料率の改正についての詳細は厚生労働省のホームページ上に掲載されています。平成20年度の雇用保険料率は平成19年度と同様なので、平成19年度版からは更新されていません。雇用保険料率の決定要因は労働保険徴収法第十二条第五項で定められている通りです。
まず、失業給付のために定められている事業者の雇用保険料率は16/1000から12/1000へと変更されています。次に雇用保険2事業のために定められている雇用保険料率は3.5/1000から3/1000へと変更されました。雇用保険2事業とは、失業した人のための給付金といった一般的な給付以外の、労働者の能力向上や労働者が失業しないためのさまざまな助成金制度のことです。このような働きを雇用保険の活用援助事業と呼びます。
雇用保険料率の改正とともに、平成19年度から雇用保険の各種助成金事業についての事業主説明会が開催されるようになりました。また平成20年頃から厚生労働省から委託された労働保険事務組合によって、雇用保険活用援助事業が全国展開されています。
平成18年、雇用保険料率の見直しとともに雇用保険三事業についての事業目標が設定されました。
雇用保険三事業とは、雇用の安定事業と労働者の能力開発事業及び雇用福祉事業を指しています。雇用保険三事業は雇用保険料率改定とともに、景気低迷によって増加する失業者やワーキングプアと呼ばれる人々の救済を目的として、平成20年4月現在も進められている事業です。広域な目的としては、地域をはじめとする社会全体の活動の活性化、及び社員教育に費用を割くことが難しい零細・中小企業への助成金の給付も含まれています。
このように雇用保険料率改正は、雇用保険料を負担する事業者にとって負担部分を増やすだけではなく、雇用保険料率によって間接的に恩恵を与えることによって成り立っているのです。
当初、雇用三事業に含まれていた雇用福祉事業は平成19年度に廃止されました。このとき、労災保険の労働福祉事業のなかの労働確保事業も同時に廃止されています。
このほか雇用保険料率改正とともに船員保険制度も一部改正となり、船員保険制度の中の労災保険・雇用保険の部分は従来からある制度へと統合され、労災保険・雇用保険以外の制度は全国健康保険協会へと移されました。